株式会社マーケティングジャーナル

旬の人・多士済々 農機業界人物ファイル


多士済々:キャニコム:経営役員・元気人財開発line本部長 中山 淳氏

社員を活性化させ、ビジョンの実現へ
 

 労働力不足が大きな問題になる中、優秀な人材の確保が、事業の推進、企業の存続を大きく左右する重要な鍵となってきた。その難題にどう立ち向かっていくのか。キャニコムで経営役員を務め、元気人財開発line本部長、社長戦略室/内部監査室長の任にあたる中山淳氏(50歳)に話を聞いた。
 
 人事戦略がますます企業にとって大切になるという考えのもと、人事部門と総務部門が分けられ、海外営業部の責任者から今年の1月に人事部門の専任となった。現在、経営方針として“ビジョン300”を掲げ、100ヵ国取引、売上高100億円、100年続く企業の達成を目標としているが、この実現のために人事戦略を進めている。
 大学、高校の新卒採用、中途採用に加えて来年からはベトナム人技能実習生が製造現場に加わる。また取引国を増やしていこうとする中で、現地の事情に明るく、言葉の問題もない外国人人材の採用も進め、韓国人、セネガル人、中国人に現在働いてもらっている。多様な人材が社内にいることで、お互いの刺激になり会社を成長させるきっかけとしている。
 新卒採用では、内々定を出した学生を対象に家庭訪問を実施している。実際にお訪ねすることで親御さんに安心してもらい、採用の確実性を高めている。育成に関して言うと、新入社員は入社時の集合研修を経て、配属し、半年後にフォローアップ研修などを行っている。2年目はEQ研修としてコミュニケーションスキルのアップなどを図り、今年からは中堅クラスもこれに加わり、問題解決に役立ててもらった。また、パワーアップコンサートと呼ぶ勉強会も開催している。会長の講話、営業トップ、開発トップの話を聞き、普段接することの少ない社内トップと質疑応答などを通して語り合うことで、元気人財の育成に努めている。また外部教育機関が実施している「チームリーダシップ・アクションプログラム」に選抜した社員を半年間参加させている。
 求める人材は元気で明るく楽しい人。熱量が多く、行動力がある人物を求めている。また多様性という観点から今後も外国人社員を入れていきたい。いろんな考え方が合わさっていくなかで強くなっていく。内なる国際化も進んでいく。また本社工場では“郷土が仕事場”というメッセージを掲げ、地元の雇用維持にも積極的に取り組んでいる。
 弊社のビジネスは、人で成り立っているので、人事戦略は重要。全体を見ながら、今後のことも考えて人材に向かい合っていかなければならない。ミッションは社員を元気に活性化させ、それが社業に繋がること。また個人的に小中学生の頃は先生になりたかったという思いがあり、人を育て教える仕事に憧れがあった。それが今形を変えて叶えられている。働いている人に成長してもらい、会社も社員もwin-winになれる職場にしたい。
 私自身も今の仕事をするまでには様々な紆余曲折があった。大学卒業後、海運会社に就職するも人間関係で躓き、1年で離職。その後、アメリカに渡ってヘリコプターのライセンスを取得し、東京消防庁のレスキュー隊員として採用試験に合格するも、バブル崩壊の余波で公務員の採用が抑制され、無期採用延期となった。その後、商社からメーカーの海外子会社に移り滞米10年、帰国後はメーカー勤務を経て国際宇宙ステーションの運用支援会社に転職。そのまま定年を迎えられればと思っていたが、海外勤務時にアメリカでラグビー仲間だった包行社長に誘われキャニコムに就職した。これまでの経験を活かし、私が元気人財のモデルでありたいと思っている。


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